切断角度と振動モード 負荷時共振周波数 (fL)
振動モードと基本的な特性 用語解説
振動モードと周波数温度特性の関係 発振回路
AT-CUT と BT-CU T の周波数温度特性の違い 周波数単位 ppm と Hz , 換算方法
水晶振動子の等価回路 負性抵抗 (-R) の測定方法
容量比 ( γ ) と負荷容量の関係 負性抵抗 (-R) と周波数及 び 負荷容量の関係
直列共振周波数 (fs) &並列共振周波数 (fp)


振動 モード
Cut
周波数範囲 (kHz)
周波数定数 (kHz)
容量比
(Typical)
厚み滑り振動



AT 基本波
800~5000
2000~80000
1670/t
1670/t

300~450
220

AT3 倍波
20000~90000
1670* n/t
n* 250
n: 倍波次数
AT5 倍波
40000~130000
AT7 倍波
100000~200000
AT9 倍波
150000~230000
BT 基本波
2000~35000
2560/t
650
屈曲振動
+2° X
16~100
700*w/l
450
屈曲振
XY
NT
1~35
4~100
5700*t/l 5000*w/l
600
900
伸長振動
+5° X
40~200
2730/l
140

輪郭滑り振動

CT
250~1000
3080/l
400
DT
80~500
2070/l
450
SL
300~1100
460/l
450
注意 : At-cut 3 倍波及び 5 倍波では、更に低い周波数も可能となっています。

切断方向と理論上の周波数温度特性曲線
 
 

The 典型的な AT-cut の周波数温度特性は、3 次曲線、また、BT-cut は、放物線と
なります。どちらも、常温 (25±3℃ ) を中心に対称となります
 

AT-cut と BT-cut は、同じ厚み滑り振動モードで、周波数 24MHz(in 49U) から28MHz
(in 49US) では、AT-cut と BT-cut のどちらでも設計が可能です。
同じ周波数の場合、BT-cut の方が AT-cut に比べ、水晶片が比較的厚くなります。
その為 、 BT-cut ではより良い生産性となり安価での提供が可能となります。しかし
ながら、周波数温度特性は異なりますので、どちらかを選択する場合、必要とされる
特性の適切な判断が必要となります。


C0: 並列容量
L1: 直列インダクタンス
C1: 直列容量
R1: 直列抵抗

並列容量 (C0) と直列容量 (C1) との比を容量比 ( γ ) と言います。
容量比 ( γ ) は、 負荷容量の変化によって引き起こされる周波数変化の大きさの指標となります。
 

水晶振動子単体の電気的インピーダンスが抵抗性となるとき、2 つの周波数がありま
す。 低い方の周波数を直列共振周波数 fs、高い方の周波数を並列共振周波数 fpとよ
びます。

一定条件のもとで、水晶振動子が直列または並列に負荷容量を接続したとき、その電
気的インピーダンスが抵抗性となる2つの周波数があります。直列に接続した場合は
低い方、並列の場合は高い方が、負荷時共振周波数となります。

水晶振動子の最も基本的な発振モード。その振動モードで最も低い周波数をいいます。

基本モードより、高い周波数で発振されるモードで、低いほうから順番に、 3 倍波。 5 倍波、 7 倍波、 9 倍波と続きます。 9 倍波以降、実際の量産はされていません。

負荷容量は、クリスタルの両方のリードにつながる回路の等価容量です。回路の発信周波数は、負荷容量と水晶振動子によって決定されます。
直列共振周波数の等価抵抗
並列容量 (C0) は、水晶振動子の端子の容量です。パッケージによって異なりますが、通常は、 7.0pF 以下です。
水晶振動子単体の特定の状況下における電圧もしくは電流。ライブレベルの単位は、ミリワット(mW) あるいはマイクロワット(μW) が使用されます。ドライブレベルが高すぎると水晶振動子が破損したり、周波数飛びが発生します。
等価回路における並列容量
等価回路におけるインダクタンス
等価回路における抵抗
水晶における Q 値とは、品質もしくは並列の共振をあらわします。水晶によって得られうる安定性の最大値は Q 値で表されます。 Q 値が高いほど、帯域はより小さく、リアクタンスの傾きは大きくなります。外部の回路のリアクタンスの値の変化は Q 値が低い装置ほど Q 値の高いクリスタルに影響を与えることはありません。

L,C,R の共振回路における共振曲線のシャープさを表す量、回路の電流と電源の周波数の関係を表す曲線
クリスタルが並列共振で発信している場合、周波数は並列共振クリスタルの負荷容 CL
の関数として変化します。並列容量、直列容量、そしてクリスタルのサイズに関与します。
主振動あるいは要求されるような周波数でない周波数が出現することがあります。 それは水晶振動子特有のもので、最大 dB で明記されます。周波数の範囲は明記されなくてはなりません。
水晶振動子の端子間、およびリードとケース間の抵抗です。
標準値は、500M Ω min//DC100V. です。

エージング ( 経時変化 ) は水晶振動子において大変重要です。 適切な生産工程を
踏まなければ、 1 年後ではなく、最初の一週間以内に最も高い経時変化率が現れます。使用周波数は、すぐに規格範囲を外れてしまいます。

発振回路を設計する際、負性抵抗( -R )は、非常に重要な検討項目です。
一定の周波数で安定した発振を維持するためには、水晶振動子の抵抗値を補正できるだけの (|-R|≧5RL  ) の十分な負性抵抗を持たなくてはなりません。

安定した発振状態で、負荷共振抵抗は下記のように表されます。
水晶振動子の負荷共振抵抗のために失われる電力を発振回路が連続的に補い始めると、相互コンダクタンスは、減少します。それが発振を継続させます。








下記の回路は、標準的な発振回路です。
IC メーカーの違いでおこる IC の回路定数や回路構成の違いは、水晶振動子の発振になんらかの影響を及ぼすことがあります。

Frequency
Range (KHz)

C1=C2 (pF)

R1
(KΩ)
Rf
(MΩ)
Load
Capacitance(pF)
20~60
15
0~100
10
12.5
60~150
15
0~100
10
12.5







Frequency
Range (MHz)

C1=C2
(pF)

R1
(Ω)
Load
Capacitance(pF)
3~4
33
4.7k
20
4~5
33
3.3k
20
5~6
33
2.2k
20
6~9
22
1.0k
16
9~10
22
470
16
10~15
15
470
12
15~20
15
470
12
20~25
10
470
10







Frequency
Range (MHz)

C1=C2
(pF)

R1
(Ω)
Load
Capacitance(pF)
3~4
33
6.8k
20
4~5
33
4.7k
20
5~6
33
3.3k
20
6~9
22
2.2k
16
9~10
22
1.0k
16
10~15
15
470
12
15~20
10
330
12
20~25
7
330
10







Frequency
Range (MHz)

C1=C2
(pF)

R1
(Ω)
Load
Capacitance(pF)
25~30
15
1.0k
12
30~40
10
680
10
40~50
7
330
8







Frequency Range (MHz)

C1
(pF)

C2
(pF)
L1
(uH)
R1
(Ω)
Load
Capacitance(pF)
30~40
10
18~10
2.2
820
10
40~50
7
15~10
1.5
470
8
50~60
5
15~10
1.0
330
8




(Note)
L and T : Bobbin 5 (3.5 dia. x 7)
Cor : VH200B (2.5 dia. x 4 threaded core)
Wire: Polyurethane-covered wire

Frequency Range (MHz)

C2 (pF)

C4 (pF)
15~18
330
68
18~20
330
75
20~24
220
56
24~30
220
82
30~32
100
75
32~34
100
68
34~36
47
62
36~38
47
51
38~40
47
47
40~43
33
43
43~46
33
39
46~49
33
36
49~52
22
33
52~55
22
30
55~58
22
33
58~60
22
30
60~65
22
24
65~70
20
30
70~80
15
30

 

Frequency
Range (MHz)
L1
T1
Widing Ratio(t) Wire Dia.(Φ) No. of Turns(t) Wire Dia.(Φ)
16~18
38
0.07
20
5
0.13
18~20
35
0.08
15
4
0.13
20~22
32
0.08
15
4
0.13
22~24
29
0.08
15
4
0.13
24~26
27
0.08
10
3
0.13
26~28
25
0.08
10
3
0.13
28~30
24
0.08
10
3
0.13
30~32
23
0.08
10
2
0.2
32~36
22
0.08
10
2
0.2
36~40
21
0.08
10
2
0.2
40~42
20
0.08
10
2
0.2
42~44
19
0.08
10
2
0.2
44~46
18
0.1
10
2
0.2
46~50
17
0.1
10
2
0.2
50~52
16
0.1
10
2
0.2
52~54
15
0.1
10
2
0.2
54~56
14
0.1
7
2
0.2
56~58
13
0.1
7
2
0.2
58~60
12
0.1
7
2
0.2
60~65
11
0.1
7
2
0.2
65~70
12
0.1
6
2
0.2
70~80
13
0.1
6
2
0.2
1) ppm → Hz :
ppm は、100 万分の 1。たとえば、12MHz で、周波数偏差が ±10ppm の場合、下記のように表されます。

つまり周波数の範囲は、11.999880MHz から 12.000120 MHz となります。
2) Hz → ppm :

たとえば、 20MHz で、実際の発振周波数が、20.000600MHz のとき
下記のように表されます。


つまり、周波数偏差は、30ppm です。

負性抵抗の測定方法は、以下のとおりです。

1) 回路上の水晶振動子の出力側の端子を取り外し、精密な可変抵抗を接続します。
下記のように水晶振動子に直列になります。

2) 可変抵抗を発振するよう調整します。

3) 発振が停止するまで可変抵抗を大きくします。

4) 可変抵抗の値を測定します。

5) 水晶振動子の抵抗 RS と可変抵抗 VR の合計を使って、負性抵抗 -R を
下記のように計算します。
-R=-(Rs+VR)

6) 負性抵抗は、通常 -R ≧ -(5~10)xRs となるようにすべきです。
つまり、等価直列抵抗 ESR の上限値は、設計次第です。

回路のノイズは、テスト結果に影響を及ぼします。